咳をしても看護師。

しがない看護師の日記です。

モンスターペイシェントから学ぶこと

 

 

こんにちは、まるです♬

 

今日は、入退院を繰り返しては毎回細かく要望を伝えてくる、

でもどこか憎めない患者さん(Aさん)についてお話します。

モンスターペイシェントは言い過ぎた、ごめんなさい。(笑)

 

言えないくらいガチなモンスターペイシェントには

いっぱい出会いました。

学びになった事例は他にもあったのでまたの機会に☆

 

 

 

Aさんはとにかく、こだわりが強い。

自分の思うやり方でやってくれないと気が済まない。

こっちがどれだけ多重課題を抱えていても、お構いなし。

 

忙しい時は、

めんどくせえな!と思うこともありました。

にんげんだもの。笑

 

 

色々ありましたが、

何故か一番印象に残っているのは

「尿器の口をちゃんと拭いてくれないと次使う時冷たい。」

というものです。

 

看護師じゃない方は

汚い話で不快に思われたらすみません。

 

看護師の方は食事中だろうが全然平気だと思います。

あまりよろしくない職業病ですね。笑

 

 

私の病棟では

尿器は個人用で名前を付けて、

1日1回時間を決めて洗浄機で洗浄する感じにしていたので

トイレした後はさっと流して定位置に戻していました。

Aさんはふらつきがあったので、看護師付き添いのもと

トイレに行ってもらっていました。

 

 

女の私は、それまで上記の訴えを想像することが出来ておらず。

 

それを言われたとき、妙に納得してしまって

自分は今まで一体何人のおじいさんに

冷たい思いをさせてたんだろう。

と、反省しました。

 

 

そこから数年経っていますが、

未だに尿器で排尿介助することがあれば

そのたびに彼を思い出すし、きちんと拭くようにしています。

後輩にも同じことを指導していました。

 

そんな細かいことまで、

先輩はふつう教えてくれないじゃないですか。

 

細やかな性格の素晴らしい看護師は言われなくてもやるでしょうが、

その場合それが当たり前だと思っているので、後輩に指導はしません。

 

 

本当に、何でもないことなんです。

これが出来たからと言って

看護技術は向上しないし

先輩からの評価も受けない。

患者さんも、気づいてすらくれない。

 

それでも良いんです。

私は、新人の頃に彼に出会えて

本当に良かったと思っています。

 

ある程度年数が経ってからだと

それを言われたとき、出来なかった/やらなかった言い訳を並べて

分かったフリをしてしまっていたかも。

素直に納得できたおかげで

今でも忘れずにいられるんだろうと思います。

 

ほんとにしょうもないことですが、

これはとっても貴重な訴えです。

 

99%の患者さんは、

看護師さんは忙しいから。と、

遠慮して言いたいことを言えません。

 

勇気を振り絞って昨日の看護師に伝えた事は、

今日の看護師には伝えません。

申し訳ないと思うから。

もう伝えた。と思っているから。

 

訴えを聞いた看護師も、

病状の経過に関わることなど

看護記録に残すことは申し送りますが

尿器を拭いてと言われたことなんて誰にも伝えません。

 

 

 

新人のうちは、

患者さんは頼りない私たちに教えてあげる気持ちで

色々正直に話してくれることが多いです。

 

 

好き勝手言う患者さんにイライラすることもありますが、

 

自分の看護観を磨く貴重な声だと真摯に受け止め、

勇気を出して伝えてくれた小さな訴えを汲み取っていける看護師で

あり続けたいなあと思う今日この頃であります( ^ω^ )

 

 

理不尽な訴えもあるんですけどね、、

人対人の許容範囲内でのお話と思って

聞いて頂けると有り難いです。

変な訴えは、ちゃんと先輩や師長に相談してくださいね*

 

 

では、また!